ドリンクを1杯頼むと、そこにおつまみや軽食がついてくる夕方のシステムがアペリティーボ。トリノ発祥と言われている。名古屋のモーニングのようなものだと思ってくれればいい。夕食を軽くしたいときは、アペリティーボで済ますのも手。
現地の日本人の奥様にすすめてもらったのが、トラメッツィーノ(サンドイッチ)発祥の店で、それがアペリティーボにも出てきておいしかったという「Caffè Mulafsano」。
フレイバーワインのベルモットをオーダーすると、瞬く間に氷で冷やされたオリーブとピーナッツが運ばれてきた。
最後に出てきたのが、オープンサンド。必ずしも三角のサンドウィッチではないようだ。
どれも味がいい。とくにピーナッツの味が際立っている。ここでつくっているわけでもないと分かっていても、ピーナッツの風味と塩加減が絶妙で、人生でこれほどピーナッツに夢中になったことはなかった。
お代は12ユーロだった。
アペリティーボでは、チップはどうしたらよいのだろうか。隣のテーブルの現地の人に尋ねてみたところ、「まずイタリアではチップは必須ではない。高級レストランならまだしも、カフェなら不要。自分の場合、ふだんチップを置いていないよ」とのことだったので、それに倣った。
お店によっては、ビュッフェ形式だったり、より多くの軽食が出てくるところもある。