ロンドンでは、クリスマス当日はお店がしまる。交通機関も止まる。割増料金のタクシーだけが走る。
一年で一番イングランドが静かな日。自家用車はがんがん走っていたけれど。
Airbnbのホスト、ヨガインストラクターのアナは、いい意味で自分の意見をしっかり持った素敵な大人だ。
クリスマスに親族の集いに出かける前に、これだけは言っておくけれどと前置きして言っていたのは。
私は本当にクリスマスが好きではない。馬鹿げたイベントだと思っている。クレイジーだ。お金ばっかり使って。プレゼントをいっぱい買って。そんな形式的なプレゼントなんて誰も求めていない。
以前、摂食障害の女の子とクリスマスを過ごしたことがある。彼女にはご馳走を見せられないから、当然パーティ会場には連れていけない。テムズ川で泳ぐという信じられないイベントもあったけれど、それはパス。
ディケンズの足跡を辿るウォーキングイベントに参加した。これに、何百人という人が集まった。クリスマスに。こんなにもクリスマスの過ごし方に疑問をもつ人がいたの。そしてこのイベントが実によかった。ロンドンで生まれ育ったけれど、細い道、こんなところにこんなものがあるのかという発見。
仕事をすべく一人家に一日残る私に、手作りのお菓子とそのエピソードがあたたかく残った。