イギリス英語といえば、その響きの美しさに憧れる人も多いだろう。
しかしイギリスで生まれ育てば必ずそうなる、というわけではない。
階級によってアクセントが違うということがよく言われるがそれだけではない。
たとえばインドにルーツを持っていそうな見た目の人が、インド風のアクセントで話しているとする。インドで生まれ育ち、大人になってからイギリスに来たのかなと想像する。
しかし本人に聞いてみると、イギリスで生まれ育ったのだという。
もしイギリスで生まれ育ったのであれば、親がインドなまりで話していてそれがうつっても、テレビで流れる英語や、学校で聞く英語がイギリスのアクセントなので、そちらが身につくはずではないだろうか。
日本で例えてみれば、関西出身の親に育てられても、首都圏で暮らしていれば、自然と標準語が身につく。多少単語のアクセントが違うことがあっても。
なぜイギリスでは違うのか。語学学校の先生に尋ねてみた。先生はカリブにルーツを持つ先生で、いかにもイギリスっぽい英語を話す。
ロンドンは特に、人種のるつぼだ。そしてそれぞれの国のコミュニティが出来ている。この地域はインド系が多い、アフリカ系が多い、中東系が多い、といった偏りがある。
地元の学校に行けば同じようなアクセントを話す子ばかりということになれば、そのまま成長するのだ。
先生が通った学校は、ほどよくいろいろなルーツを持つ人がミックスされていたところだったそう。またイギリス系が多い学校に行くなどした場合は、そのアクセントに確実によっていくのだろう。