遺伝子検査キットで心が動いた事実

英国 - エピソード

検査キットを手に入れて、結果が出るまで

昨年の10月中旬、ロンドンにいるときにアマゾンプライムデーがやってきた。

私はかねてからDNA検査で自分のルーツを知りたいと考えていたので、日本で発売していない23andMeというブランドの検査キットを滞在中に使うつもりだった。たしか当時£100程度だったかと思うけれど、プライムデーの値引き対象で£74になっていたので、興奮しながらオーダーした。

実物が届くまで5日ほどかかった。唾液を薬剤が入った専用ケースに入れて郵便で送るのだけれど、歯磨き粉や食べ物に影響されないタイミングと考え、寝起きに唾液を取った。

専用サイトから会員登録をして、キットに書いてあったコードを入力するなどしたので、その後定期的にメールが来ることになった。結果が出るのが12月上旬といったメールが何度か来たけれど、その日を過ぎても一向に連絡が来ない。

12月中旬に、唾液サンプルの濃度が高くなかったので取り直しという連絡が。とにかく再送されてきたキットに採取してもう一度発送。クリスマス時期を挟んていたり、再送されたキットのコードをウェブサイトに登録していなかったなどのエラーがあって、結局結果が出たのが2月上旬だった。結果は専用サイトから見ることができる。

100%日本人と判明

ツイッターで他の日本人の結果を見る限り、たいていの人が90数パーセントが日本人で、その他韓国や中国のDNAが含まれていていた。

私は、中国人や台湾人、韓国人などに間違えられることが多いので、日本人以外のDNAの割合が高いのかと想像していたのに、結果はまさかの日本人100%。

また南米とか、ロシアとか、ヨーロッパとか、それ以外のDNAが入っていて驚くといったシナリオにも期待していたが、そんなロマンは起こらなかった。

本当に退屈な結果だと思ったけれど、100%PUREって素敵じゃないっていう友人のコメントがあり、そう思うことにした。

ささやかながら壮大なロマン

その後、結果をいろいろ見ていくうちに、私は違う部分にロマンを見出した。

このサイトでは、検査を受けた人でデータ公開をしている人の中から、自分の親戚を見つけることができる。

といっても、日本では発売していないので、欧米で生活している人たちしかいない。

自分は100%日本人なんだし、見つかるわけがないと思ったけれど、遠い遠い親戚がいっぱいいた。

一番DNAが共通しているのが0.43%の3rd Cousin(「みいとこ」というらしい)。祖父母のいとこの孫になるのだが、国際結婚したのかファーストネームが日本人の名前で苗字がアメリカ人の人がまず目につく。

その下には明らかにフルネームが日本人出ない人が。同じく3rd Cousinで、中国人らしき人が出てきた。

いったいどうして外国人の遠い親戚がいるかと考えたけれど、祖父母のいとこたちかその子供が海外に渡って国際結婚したのだろう。

祖父母の出身地から検索する機能があり、イギリス出身の祖父母がいる人を見てみたら、見た目も名前もほぼほぼイギリス人な人が出てきた。この人のルーツは、祖父母4人のうち3人がイギリス人なのだそう。残りの祖父母、母方の祖母が横浜出身と書いてある。DNAは0.19%のみ共通の5th Cousinにあたる。

いま私の親族として登録されている人は475人。祖父母の出身地が中国、日本、フィリピン、アメリカの人が多いが、アジアのいろいろな国や南米出身の人もいる。

名前は本名だったり、ニックネームだったり、顔写真はあったりなかったりだけど、連絡が取れる仕組みになっているのも面白い。リストは随時更新されている。今後知っている人を見つけたらもっと楽しいだろうな。

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